2022年第1四半期の定点観測
今年の第1四半期では、どえらいことがありましたね。
まさかプーチンのロシアが隣国ウクライナのほぼ全域に侵攻するとは。
19世紀の帝国主義の陣取り合戦のように。
世界の市場は当然大きく混乱しました。
この一週間は、ロシアの敗退が見えてきたのか、日本株市場は連騰しましたが。
当分の間は不安定な動きが続くでしょう。
まず2022年第一四半期の3ヶ月の金融商品の売買を報告します。
毎月お約束のように以下の積み立てをしました。
n SMBC日興証券・グローバル3倍3分法インデックスファンド (隔月決算型) (楽天証券で楽天クレジットカードによる投信積立サービス)
楽天ポイントが改悪されて、買い付け額の1パーセントから0.2パーセントになってしまいました。
また去年までNISA口座で5年間運用していた
n <購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)
はキャリーオーバーせずにとりあえず特定口座に移して、代わりにここでも
n SMBC日興証券・グローバル3倍3分法インデックスファンド (隔月決算型)
を枠いっぱい120万円分買い付けました。
僕は60代なので分配金の出る方に変えたということです。
資産形成過程の若い人たちはまねしないでください。
またTOBかけられて上場廃止になるので売るしかなくなったのが、
n 日本アセットマーケッティング (8922)
いつかは爆上げするかとじっと持っていた小型株なのだけれども、大したことのない利益を残して僕のポートフォリオから消えていきました。
僕は一般口座でしか取引できなかった時に買付けた米国組成のETFを、確定申告する必要のない雑所得の範囲内で毎年ちびちびと売却していて、同様の国内組成ETFに乗り換えています。
これはマニアックな話となりますが、近い将来に働かなくなると、所得税を払う必要がなくなるかもしれず、その場合は確定申告で米国組成ETF配当金の外国税控除をすることができなくなります。
だからその前に、なるべくコストをかけずに外国税をあらかじめ控除してくれる国内組成ETFに乗り換えようとしているわけです。
そういうことで今年一部を売却したのは、
n Vanguard FTSE
Emerging Markets ETF (VWO)
その分程度を買いましたのは、
n iシェアーズ・コア MSCI
新興国株 ETF (1658)
最後に、ロシアのウクライナ侵攻の様子をテレビで見ながら憤るだけではなく、今後のエネルギー環境で活躍しそうな
三菱商事 (8058) を買い増して、ウクライナの復興支援で活躍するであろう
小松製作所 (6301) を新しく買付けました。
その資金は受け取った配当金・分配金のプールから。
当ブログでは僕の保有金融資産総額を、ブログのアイコンのとくしまチッカーズにちなんで、チッカーズ指数という名で表示します。
当ブログの目論見としては、ブログ開始時 (2015年12月) のチッカーズ指数を100.0として、10年以内に200.0以上として金融資産富裕層 (保有資産1億円以上) に突入したいということです。
そしてその道筋の記録を四半期ごとにブログで記録していきます。
今年の第1四半期のチッカーズ指数は162.4となりました。うち金融商品の配当・分配・買換えによらない新規買付分の累積は25.6、その他の金融商品の運用部分は136.8です。前回 (2021年第4四半期) と比較するとこうなります。
新規買付累積分 25.3 から 25.6へ0.3ポイント増加
その他の運用部分 136.2から136.8へ0.6ポイント減少
つまり僕のポートフォリオ2022年第1四半期は、0.9ポイントの微増となりました。

今年は初っ端から市場環境はよくないですね。
世界的な低炭素化への運動は、社会に新しい投資を促すのだろうと期待していたのだけれども、エネルギー危機を必要以上に煽ることになる形が見えてきました。
その上にウクライナ侵攻でG7はロシアを経済制裁しなければならないし、その返り血も覚悟しないと。
今年は株安調整の年になるのでしょうか。
日本の個人投資家からみたウクライナ危機
ロシアのウクライナ侵攻に驚いて、市場は乱高下していますね。
このプーチンの戦争はあまりにも理不尽で、例えていえば鉄パイプ持った暴力団が平和に暮らしている市井の人たちの家々を突然襲っているような状況を、みんな毎日テレビで見せられている。
この状況を個人投資家としてはどう考えればよいのだろうか。
「遠くの戦争は買い」という相場の格言もあるけれど。
日本経済には輸出する武器はなく、というかあっても日本政府がゆるさないので、戦争特需はほぼないでしょう。
一方、ロシアは石油・ガスのエネルギーと農作物において世界有数の輸出国。
ウクライナも世界の5億人を養っているといわれるほどの穀倉を持つ国。
だから、日本は輸入するエネルギーや農作物の価格が上がるだけ不利になってしまう。
このウクライナ危機は日本経済にはややマイナスで、ヨーロッパは巻き込まれる分疲弊してしまう。
愚かな独裁者を持ったロシアは世界経済の中で没落して、アメリカと中国は勝ち馬になる。
国際的な影響についてはとりあえず、こんな見立てでしょうか。
プーチンの戦争がとにかく終わりウクライナの復興のフェーズに入れば、5年間くらいは日本経済に追い風になるのではないかと僕は考えています。
21世紀の日本はインフラ輸出に力を入れているし、20世紀から輸送機器・生産機械については一定の強みを持っているので、日本もお役に立てる番がめぐってくるだろうと。
プーチンの戦争の代償として、戦後のウクライナ復興をささえる賠償をしっかりとさせなければいけませんね。
人命と建物への被害については、ウクライナ政府が精査して賠償をロシア政府に求める。
2国間のやりとりでは賠償が進まないだろうから、ロシアへのG7などの経済制裁の仕組みを戦後賠償の仕組みに改組する工夫が求められる。
インフラの復旧については、G7の国際協力を中心におこなうのがよいでしょう。
その資金は、ロシアがもちろん出すわけですが、使えそうなのはロシア中央銀行の外貨資産でG7が今回の経済制裁で凍結しているもの。
NHKによると昨年の時点でロシア中銀が持つ外貨資産60数兆円のうちの半分くらいが凍結されており、日本円のロシア中銀資産は3兆8千億円でした。
これを元手にして、ウクライナ政府が日本政府に将来要請してくるインフラの復興、具体的には道路、空港、電力、通信、保健医療など、を充たせばよいでしょう。
日本のODAの事業規模は、技術協力や無償援助の資金となる一般会計分が年5千億円程度で、主に起債や過去の融資の戻り金でおこなう有償援助が1兆5千億円程度。
その仕組みの上に数年間で3兆円規模の仕事を追加することは可能でしょう。
とにかくロシアは戦争の代償を払わなければならないし、それは経済制裁で凍結された資産に加えて今後の二大輸出セクターであるエネルギーと農作物が稼ぐ外貨を充てなければならない。
その方向に資金を流すためには、オリガルヒと呼ばれている国内の寡占企業は解体するしかないでしょう。
彼らは社会主義時代の国営企業の資産を国民から奪い、プーチン独裁政治を支えてきたのだから。
しかしながら、賠償、賠償と責め立てて経済的に追い込むと、ロシアは第二次世界大戦を起こしたドイツのようになってしまう恐れが出てくる。
戦後のロシアは、核兵器をたくさん持った中国の属国、大きな北朝鮮のようになるのか、それともソ連崩壊の混乱から経済社会が立ち直り1998年にG8となり先進国入りを果たしたエリツィンがおこなったプロセスをもう一度やってみるのか。
当然、G7としては後者の道に進むようにロシアを導くべきだと僕は思います。
それがウクライナにとっても望ましいわけで。
最後に日本の個人投資家としては、このような筋書きを考えたうえでウクライナの戦後復興に貢献できそうな日本企業に投資したいところです。
どの企業がしっかり働けるだろうか。
日本のゼネコンは残念ながら価格面技術面での競争力においては、すでに中韓や欧州勢に見劣りしている。
建機・農機のリーディングカンパニーで、先日プーチンのロシアから潔く撤退した小松製作所 (6301)
ならきっと活躍してくれるでしょう。
僕はまだ保有していないので、6301をこの機会に買い付けてみようかな。
2021年末の定点観測
今年をふり返ってみると、新型コロナウィルスが2年目でまだ世界を席巻したものの、ワクチン接種や飲み薬の開発でやっと落ち着いてきましたね。
結局、今年も3年続いて個人投資家は株高の恩恵を受けることになりました。
当ブログでは僕の保有金融資産総額は、ブログのアイコンのとくしまチッカーズにちなんで、チッカーズ指数という名で表示します。
当ブログの目論見としては、ブログ開始時 (2015年12月) のチッカーズ指数を100.0として、10年以内に200.0以上として金融資産富裕層 (保有資産1億円以上) に突入したいということです。
そしてその道筋の記録を四半期ごとにブログで記録していきます。
今年の年末のチッカーズ指数は161.5となりました。
うち金融商品の配当・分配・買換えによらない新規買付分の累積は25.3、その他の金融商品の運用部分は136.2です。
前回 (2021年第3四半期) と比較するとこうなります。
新規買付累積分 24.8 から
25.3へ0.5ポイント増やす
その他の運用部分 132.8から136.2へ3.4ポイント上げる
世界株高の継続により、チッカーズ指数は去年末 (148.1) より13ポイント強を増やすことができました。
このブログで記録をつけだしてから6年間で、3番目の伸びを記録しました。
つまり、今年もジャンプの年となりました!
10月からの3ヶ月間で買いつけた金融商品は以下のとおりです。
s 個人国債変動型10年
(阿波銀行にて)
s グローバル3倍3分法ファンド
(楽天証券で楽天クレジットカードによる投信積立サービス)
s 木曽路
(8160)
s デンカ
(4061)
s オリックス
(8591)
一方、年末なので損益通算で節税するためにクロス取引 (売って損を確定してまた買った) した銘柄は以下のとおり。
s 関門海(3372)
s ディーエヌエー
(2432)
そして売却したのは、次の金融商品。
s ニッセイ外国株式インデックスファンド: 日本以外の先進国株式クラス (資産全体の15%) を超える分をリバランスのために売却
s アミタホールディングス
(2195): 既報の通りテンバガーを達成した記念に売却
日本株に関する僕の取引としては、アミタをテンバガー売却したので、すでに保有していたオリックス、デンカ、木曽路を買い増したということです。
来年はどこまでアフターコロナというか、世の中が普通に落ち着くのか。
北京の冬季オリンピックの後に、米中対立はどこまで先鋭化するのか。
日本にはどのような影響がくるのか。
僕は先を読む能力を持ち合わせていないので、来年も給料を月々受け取っている間は淡々と投資をつづけて、それなりに積み上がってきた資産の運用もつづけていきます。
残りの年数4年で、首尾よく僕のチェッカーズ指数は200の大台に達することができるのか。
来年もよい投資となるように期待を込めて、アメリカの昔のテレビコメディ「奥様は魔女」の主題歌を貼っておきます。
たとえ危機が起きてもサマンサのように口を左右に動かす魔法で、その状況を脱することができればよいですね。
個人投資家の皆さん、来年も良いお年を!
自分史上はじめてのテンバガー達成!!
楽天証券に口座を開設してから17年。
はじめて株式投資でテンバガー(買値から十倍化)を達成しました。
その株は、アミタホールディングス株 (2195)。
廃棄物処理と再利用を手がけている環境系企業。
よくテンバガーは小型株で実現しやすいというけれども、この会社もジャスダック上場の小型株です。
僕はアミタ株を9年間保有していたのだけれども、会社の実力がじわじわと高まりテンバガーしたというよりは、会社が市場にマネーゲームを仕掛けたら、僕にとってのテンバガー株となってしまったという印象です。
それでは一株主にとって、アミタという会社はどうだったのか、振り返ってみたいと思います。
2011年 東日本大震災のあとに被災地では大量の建設残土が発生して、この処理速度が復興に大きく影響するといわれた。
その時、アミタは岩手、宮城、福島にそれぞれ工場を開設して特許を取った工法で建設残土の処理をはじめた。
僕はそのニュースでアミタを知ったが、被災地の復興に貢献する素晴らしい会社だと思った。
2013年 インドネシア国スラバヤ市で僕は日本の環境省の仕事をしていた。
そのプロジェクトにアミタも参加していて、環境派といわれる市長のもとでスラバヤ市の廃棄物処理と再利用化について調査していた。
僕は仕事の後で、アミタの社員とスラバヤ市の日本風居酒屋で楽しい時間を過ごし、アミタのユニークな技術力を理解した。
そしてその株主になろうと決め、ボーナスで株を買った。
その後数年は会社の業績に大きな向上は見られず、配当金もなく、ややがっかりしながら過ぎていった。
2017年の年末、株式会社山崎砂利商店から僕の家にアミタ株譲渡の依頼が郵便で来た。
なぜ山崎砂利商店がアミタ株主の名簿を取得できたのかわからないが、彼らが株を買い占めてアミタを乗っ取ろうとしているのはわかった。
2018年はじめ、アミタより山崎砂利商店の会社乗っ取りに対抗している旨の郵便が来た。
その争いの最中で株価は数倍の高値になったが、僕はアミタより受け取った郵便を読んで納得したので、株は売らなかった。
この争いの結果か、アミタの株主は三百人台しかいなくなった。
2021年に入り、アミタと山崎砂利商店が手打ちしたと理解した。
そして12月に入り、アミタは翌年より株式の1:5分割を発表した。
その後、市場は毎日ストップ高かストップ安の荒れ模様となった。
僕はアミタが株主数を増やしたくて株式の分割を発表したのだと理解したが、一方で分割発表により株価が市場でおおきく動くこともわかってやっているとも思った。
株価が僕の買値の10倍となり、荒れる相場を仕掛けた会社への疑問もでてきたので、今回は保有株全部を市場で売却した。
アミタ株(2195)過去10年の推移
今僕は、アミタ株の株主でなくなり、一抹の寂しさがあります。
本社のある京都でおこなう株主総会に一度は参加してみたかったなとか。
スラバヤでともに仕事をする機会を得たアミタ社員の人たちとも旧交を温めたかったなとか。
結局、僕はこのようにアミタという小型株の株主となり自分史上はじめてテンバガーを経験しましたが、たまたまの出来事でした。
もしテンバガー銘柄を見つけるためのレッスンが僕の体験に少しでもあるとすれば、それは日本の社会経済の中でユニークな存在の小型株を見つけて長く保有してみる、ということでしょうか。
とくに確たる勝算はありませんが。